【海外の反応】なぜFate/Stay Nightは面白くないのか Fateが抱えている欠陥とは?
Fate/Grand Orderなど、最近でも様々な関連作が出ているFate Stay Night。
先日、そんなFate/Stay Nightをひたすら酷評している記事を発見しました。
私自身はFate/Stay Nightが好きですし、むしろFate/Stay Nightを作ったTYPE-MOON作品全般が好きな型月厨です。
なのでこの記事を見て正直これは如何なものだろうとも思いました。
しかし、ここはあえてこの記事を紹介することにします。
Fateをボロクソに書いているので正直型月厨としては見ててあまりいい気分にはなれませんでしたが、一方でアンチの人の見方、考え方も垣間見えたのでこれはこれでありなのかなと思った次第です。
以下記事の翻訳です。
目次
なぜFate/Stay Nightは素人作品なのか
Fate/Stay NightはType Moonによって制作された業界を代表するビジュアルノベルで、これまで数々の関連作を生み出してきました。
ファン達はシリーズの源流であるFate/Stay Nightは巧みな技術によって紡がれた作品で、またそれによって多くの人々に受け入れられたのだと考えています。
ここまで作品のポジティブな面について書いていますが、私はノベルにしろアニメにしろこの作品は未熟なものだと思っています。
あなたが作品を楽しんだかどうかに関わらず、この作品には作品の良さを消すいくつかの欠陥があります。
そしてその欠陥は作品の性質の根本に根付いたものなのです。
※注意 この記事は読者がFate/Stay Nightの知識がある前提で書かれています。知識があまりない場合理解できない部分があるかもしれません。
Fate/Stay Nightの問題を挙げていく前に原作であるビジュアルノベルとアニメなどのメディアミックスの関係を見ていきましょう。
そもそもビジュアルノベルという媒体には、ビジュアルノベル作品ほぼ全てに関わる内在的な欠陥があり、Fate/Stay Nightにそれがよく表れています。
Fate/Stay Nightが有名だからではありません。Fate/Stay Nightがビジュアルノベルの典型だからです。
ビジュアルノベルの良いところと悪いところ、両方を持っている作品ではありますが、変に複雑でおかしな作品のために適切に他のメディアで楽しむには難しいものがあります。
Fate/Stay Nightのストーリー構造を見てみましょう。
Fate/Stay Nightは構造的に様々な問題を抱えており、それがプレイヤーを退屈させ、また物語を不可解なものにしています。
Fate/Stay Nightは2004年に発売されたビジュアルノベルゲームで、2004年当時からすればコンテンポラリーな作品でした。
今日のビジュアルノベルが一本道のストーリーが主流なのに対し、当時のビジュアルノベルは選択肢によってストーリーが枝分かれしていくスタイルが一般的でした。
Fate/Stay Nightのストーリーも枝分かれするタイプで、メインのルートは3つあります。
そのためあなたは3回もストーリーをプレイしなければなりません。
さらにそれぞれの持つテーマも根本的違いがあり、それがストーリーの一貫性を欠如させています。
それぞれのストーリーが差異と欠陥を持つ中、なかでも最も大きな問題は「Fate/Stay Nightのストーリーがカタツムリ並みのペースで進む糞みたいに長い作品であること」です。
この作品の文字数は100万文字を超えており、これは聖書並みの長さでレフ・トルストイの「戦争と平和」の2倍、ハリーポッターシリーズ並みのボリュームなのです。
読むのに45〜60時間は優にかかり、この作品がビジュアルノベルであることを考えれば全くもって相応しくない長さです。
変に小難しいストーリーはデウス・エクス・マキナ並みの馬鹿馬鹿しさを感じます。
それと忘れてはいけないのが何度も出てくる日常パートです。
この作品をプレイする人に言っておくと、日常パートはひょっとしたらあまり問題ではないかもしれません。あなたが何時間もモノローグ的な日常パートに耐えられるならですが…。
私が最初にこの作品をプレイした時、一通りやるのに1ヶ月かかりました。
本当に"senpai"という言葉と食べ物、料理の話ばかりのストーリーにはうんざりさせられました。
虚淵玄の作品と比べてみればいかにFate/Stay Nightが冗長で欲張りなストーリーなのかがわかります。
日常パート、ロー・ファンタジー、そのうえ壮大な少年もの要素まで詰め込んだストーリー。やりすぎです。
さらにそれら同様忘れてはいけないのがHシーンです。
Fate/Stay NightのHシーンは貧弱な描写で悪名高く、ゴミみたいなヤングアダルト小説そのものです。
見ていて恥ずかしくなるキャラクター達の会話はそのあまりの酷さに笑ってしまうほどです。
さらには明らかに場違いなHシーンのために取って付けたような「魔力供給」を持ってくる始末。
そんなHシーンをあなたはFate/Stay Nightをプレイするうえで避けられません。
作品のお粗末さはこれだけに止まりません。
ファン達がFate/Stay Nightは壮大で素晴らしい作品だと言っていますが、実際の作品は単調かつ残念な描写でできています。
奈須きのこは決して良い散文を書いていると言えません。
彼の文章は「全てを伝えない」ことの大切さを無視しています。
作品はただひたすら長く退屈で人々をうんざりさせ、何もかも過剰に説明されていますし、主人公の衛宮士郎は自分より強いはずのセイバーを差し置いて戦おうとするアホです。
数ヶ月前、私はいかにリゼロのスバルが欠陥的キャラクターなのかについて記事にしましたが、こちらもFateの士郎と共になかなか酷いものでした。
この2人のする選択、行動は周囲の人間を困らせたり、自滅的なものが多いです。
そのくせ彼らができるのは他のキャラクターからの助けを待つことのみです。
さらにスーパーヒーローコンプレックスに取り憑かれた姿にますます苛立ちを覚えます。
愚かなスバルの行動はまだまだありますが今回の記事ではこれ以上はやめておきます。
次は士郎が取る選択、あるいはあなたがゲームをプレイするうえで避けられない選択について書いていきたいと思います。
士郎は本当に理解し難いキャラクターで、彼の選択がそんな彼を余計にややこしい人物にしています。
多くの場合これらの選択は論理的な解決には至らず、下手に生き残ろうとすれば逆に死んでしまうこともあります。
こういったことがFate/Stay Nightをバッドエンドを多分に引き起こす作品にしているのでしょう。
思わずパソコンのモニターを窓から投げ出したくなること請け合いです。
ここまで説明してきた事柄全てが入っているのが原作のゲームなわけですが、アニメ版はゲームと違って一本道のストーリーにしなければならないので大変です。
もはやあなたがFateを純粋に楽しむのは不可能なのかもしれません。
アニメ版を見る順番としては無印のFate/Stay Night、Unlimited Blade Works、Heaven's Feelの順に見ていくのが好ましいとされていますが、これらのうち1つでも見なければ、キャラクターのことをよく理解することもできないうえ作品の面白さも半減します。
しかしアニメ版はそれぞれの作品単体として見れば比較的まともに見えるかもしれません。
ただもう少し原作に忠実にすべきではとも思います。
最初のアニメ化は2006年にはスタジオディーンにるものでなかなかに酷いものでした。
このアニメでは作品のなかでも特に退屈な部分を扱い、他のルートの話まで混ぜ込むので一度に理解し難い内容になっています。
そのうえ日常パートもまた退屈なのでアニメ全体が壊滅的につまらないです。
戦闘シーンもどこか馬鹿げていて見ていると時間を無駄にしているような気分になります。
2010年のアニメ、Unlimited Blade Worksもまた2006のアニメのような酷さでした。
3万文字のボリュームを1時間に落とし込むことに気をとられているせいか、映画としての予算があるにも関わらず相変わらずのビジュアルです。
そんなUnlimited Blade Worksですが、Type Moonはこれに懲りもせず2014年に再びアニメ化させてしまいます。
こちらはufotableのおかげで幾分マシにはなっていますが、それでも音楽やストーリーからは何も感じられませんでした。
結局のところFateは問題だらけの作品で、これを楽しむにはアニメ版、原作問わず諸々の問題を無視しなくてはなりません。
そして最後に言わせてください。あなたお気に入りのこのアニメ、ビジュアルノベルは糞であると。
最後に
改めて記事を見てみても物凄い勢いの酷評ですね。
型月厨の私からすれば正直理解が及ばないレベルです。
でもなんだかんだでアニメではスタジオディーン版とufotable版両方見たりするぐらいですからそんなに嫌いじゃないんじゃない?とも思えなくもないですね。
好きな子ほど意地悪したくなるみたいな感じで酷評していたと思えばわりと微笑ましく見えます。
…いや流石にそれはないか。